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うちの子を、かたちにする人 Puffin Tail Pet figurine artist / Handmade from your photo

はじめまして。Puffin Tail(パフィンテール)の ちひろ です。山あいの小さな町で、犬や猫、鳥や川べりの生きものたちに囲まれて育ちました。今は、お客さまからお預かりした一枚のお写真をもとに、うちの子そっくりのフィギュアを、ひとつひとつ手づくりしています。まなざしのやわらかさ、しっぽの角度、耳のかたち。写真の向こうにいるあの子と、手のなかで少しずつ向き合っていく時間が、私はいちばん好きです。

はじまりのこと

Puffin Tail のはじまりは、私自身の一匹の犬でした。十六年ずっとそばにいてくれた子を見送ったあと、その子がいた場所にぽっかりあいた空白に、どうしても慣れることができませんでした。写真を見ても、もう二度とあの毛並みには触れられない——それが、いちばん寂しかったのです。ある夜、手元にあったモールで、その子の姿を小さくかたどってみました。けっして上手ではありません。それでも手のひらにのせて、あのふわふわをもう一度なでられたとき、胸のなかが少しだけ、ほどけた気がしました。「会いたくなったら、また会える」。そう思えたことが、私にとっての救いでした。この気持ちを、同じように大切な子を想う誰かにも渡せたら。それが、Puffin Tail のはじまりです。

手づくりのこと

一体をお作りしているあいだ、私はいつも、その子に話しかけています。お写真を何度も見つめて、目のなかの光や、口もとのくせ、しっぽの上がり方をたどっていくうちに、「あ、こういう子なんだな」と伝わってくる瞬間があります。そのときいつも思うのは、私はかたちを写しているのではなく、「その日の、その子」を残しているのだ、ということ。ふわふわだった子犬のころも、少し白くなってきた口もとも、いまこのときの姿は、二度と同じには戻りません。だからこそ、モールを一本ずつ植え、芯のワイヤーで角度を決めながら、手だからこそ生まれる小さな「ゆらぎ」に、その子らしい生きた表情をたくしています。仕上がって、最後にそっと目線を合わせたとき、思わず涙がこぼれてしまうこともあります。とくに、もう会えない子をお預かりしたときは。だからこそ一体ずつ、心をこめて向き合っています。

そばにいる、ということ

お作りするようになってから、私のほうが、たくさんのことを教わりました。出張や旅先へ、お守りのように鞄へそっと連れていってくださる方。おうちを離れて暮らす学生さんが、実家に残してきたあの子のかわりに、机の上へ置いてくださること。もう会えない子と、いま隣にいる子を、棚の上で「家族みんな」にそろえてあげたい、という方。そして、大切な人がどれほどその子を想っているかを知っているからこそ、贈りものに選んでくださる方——。そんなお話をうかがうたびに、これはただの置きものではないのだと、あらためて感じます。手のひらにのる小さな存在が、会えない時間や、離れた距離を、そっとつないでくれる。そのお手伝いが少しでもできることが、私にとって、何よりのよろこびです。

名前のこと

「Puffin Tail(パフィンテール)」は、まるっとした鳥のシルエットと、ちいさなしっぽに宿るぬくもりから名づけました。手のひらにおさまる、まあるくてやわらかい——そんな存在でありたい、という願いをこめています。うちにやってきた小さな家族と、手にした瞬間から、また新しい毎日がはじまりますように。

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